動画編集 2022.07.31(日)

動画広告のメリット・デメリットとは?実際の事例や作る際のコツも解説

近年ではさまざまなところで動画広告を見かけるようになりましたが、実際のところどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
この記事では、動画広告のメリット・デメリットや実際の事例、作る際のコツを解説しています。

気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

動画広告のメリット

動画広告のメリットは、以下の5つが挙げられます。

  • 多くの情報を伝えられる
  • 海外向けの広告も展開しやすい
  • SNSやWebサイトなどで活用できる
  • 市場の波に乗れる
  • 効果検証がしやすい

それぞれどのようなものなのか、1つずつ見ていきましょう。

メリット1.多くの情報を伝えられる

1つ目は、多くの情報を伝えられることです。
動画はテキストや画像よりも大量の情報を伝えられるため、動画の尺が短くてもさまざまなことをPRできます。
事実、1分間の動画の情報量は、3,600のWEBページ分に匹敵するとされています

また、動画の場合は「動き」や「音」を入れられるという強みを持っているところも魅力的なポイントです。
それらを使うことで静止画やテキストだけでは伝えるのが難しいものでも、わかりやすく伝えられるようになります。

メリット2.海外向けの広告も展開しやすい

2つ目は、海外向けの広告も展開しやすいことです。
動画の場合は言語の壁を乗り越えたPRが可能であり、字幕を使えばさらにわかりやすく外国人に伝えられます
特に観光系の動画広告ならば、美しい映像をうまく動画にまとめることで魅力的な場所であることをPRできます。

メリット3.SNSやWebサイトなどで活用できる

3つ目は、SNSやWebサイトなどで活用できることです。
動画広告はYouTubeやニコニコ動画のような動画共有サイトだけではなく、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSでも活用できます

その上、デジタルサイネージや街頭ビジョンなどで動画広告を活用することも可能。
幅広いところで活用できるからこそ、多くの人にアプローチできます。

メリット4.市場の波に乗れる

4つ目のメリットは、市場の波に乗れることです。
現在、動画広告は多くの企業から注目されており、市場自体も年々拡大しています

事実、株式会社サイバーエージェントによる調査では、2020年が2,954億円であったのに対し、2025年は1兆465億円に達する見込みとされています。
拡大傾向だからこそ、今のうちに市場の波に乗っておくことで、大きな効果が得られやすくなるかもしれません。

メリット5.効果検証がしやすい

5つ目は、効果検証がしやすいことです。
継続的に動画広告を展開していく上では、効果検証が必要です
動画広告の場合は視聴回数や視聴率、クリック率などをチェックでき、それらの結果を今後の戦略に活用できます。
効果検証自体は動画広告をしていく上で欠かせないことであるため、これから始めるのであれば、必ず行いましょう。

動画広告のデメリット

上記で挙げたようなメリットがある一方で、デメリットも存在します。
簡単にまとめると以下の通りです。

  • 制作する上でのスキルとコストが必要
  • すぐに作れない
  • 公開後の修正が難しい
  • スキップされやすい
  • 不快感を招く恐れがある

こちらもそれぞれどのようなものなのか、1つずつ見ていきましょう。

デメリット1.制作する上でのスキルとコストが必要

1つ目は、制作する上でのスキルとコストが必要になることです。
動画制作は誰でも簡単に作れますが、広告向けの場合は例外です。
ビジネスに動画を使う場合には質の高いものを作らなければならず、そのためにはある程度のスキルが必要になります

また、動画制作を外部に任せる際にはその分のコストがかかります。
具体的な費用は動画制作会社次第であるため、複数の会社に見積もってもらい、一番良かったところを選ぶようにしましょう。

また、自分たちで作る場合にもコストがかかります。
具体的には動画編集ソフトの購入代や動画を撮影するためのカメラ代などです。
場合によっては、動画編集ができるスペックを備えたPCを買う必要があるかもしれません。

デメリット2.すぐに作れない

2つ目はすぐに作れないことです。
ハイクオリティな動画広告を作るためには、ある程度の時間がかかります
そのため、動画広告を作る際にはある程度時間に余裕を持って取り組みましょう。

動画制作の時間は動画の尺や内容次第です。
短くてシンプルなものなら15分ほどで完成するかもしれませんが、尺が長いものや大規模な内容ならば、数ヶ月かかるかもしれません。

デメリット3.公開後の修正が難しい

3つ目は公開後の修正が難しいことです。
テキストならすぐにミスを修正できますが、動画の場合は異なります。
基本的に一度公開したものを修正するというのは非常に難しいことであり、その上に時間もかかります
だからこそ、動画広告を作る際には何度もプレビューで確認してミスがないかチェックしなければなりません。

デメリット4.スキップされやすい

4つ目はスキップされやすいことです。
YouTubeやアプリの動画広告の場合、スキップ機能が備わっています。
ユーザーとしては広告が邪魔な存在となるため、すぐにでもスキップしたいと思っています。
そのことから、せっかく時間をかけて動画広告を作っても、すぐにスキップされて最後まで視聴してもらえないかもしれません

デメリット5.不快感を招く恐れがある

5つ目は、不快感を招く恐れがあることです。
上記で述べたようにユーザーにとって広告は邪魔な存在になりやすく、内容が悪いとなおさらネガティブなイメージを持たれてしまう恐れがあります
例えば、過度にいやらしく作った動画広告の場合、視聴者は他の人の目を気にしてしまうため、やめてもらいたいと思うでしょう。

 

動画広告の主な事例

動画広告自体はさまざまありますが、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、トヨタ自動車やマクドナルドなどの事例をピックアップして紹介します。
ぜひ動画広告を作る際の参考にしてみてください。

 

トヨタ自動車株式会社

トヨタ自動車株式会社では、YouTubeの動画広告のスキップ機能がスタートして5秒後に使えるようになることに着目。
ちょうどスキップ機能が使えるタイミングになるような動画を作りました。
たった4.9秒で車の魅力を伝えている上に、最後にスキップのボタンを変わりに押してくれるおまけもついています
結果として100%のユーザーが最後まで視聴し、インプレッションが59%も増加しました。

 

株式会社DONUTS

株式会社DONUTSでは、「ジョブカン」という勤怠管理システムを動画で紹介しています。
動画自体は短くした上でインパクトのある冒頭にしており、視聴者が興味を持って最後まで視聴してくれるように工夫されています

また、複数のバージョンを用意することで視聴者が見飽きてしまうリスクを減らしているところも、魅力的なポイントです。
その他、動画内では有名俳優を起用しているところも「ジョブカン」の動画の特徴です。

 

株式会社カオナビ

https://www.youtube.com/watch?v=jZD6qFuAHUw

株式会社カオナビの場合、関が原の戦いの勝利の背景に自社ツールの活用が関係していたというストーリーのもとで、内容に応じた複数の動画広告を配信。
ユニークな内容だからこそ興味を惹かれやすく、複数の動画広告を伝えたいことに合わせて展開することにより、さまざまなユーザーから見てもらいやすくしています。
また、字幕をつけることで音を出せない環境でも視聴できるようになっています

 

日本マクドナルド株式会社

日本マクドナルド株式会社は、Twitterにて動画広告を配信しました。
期間限定メニューであった「新サムライマック」の認知拡大を狙ったものであり、上半分と下半分で内容が異なっています。
これにより、常に新商品をアピールしながら動画内でどのような人がターゲットなのか明示できます
その上、こちらの動画も全てに字幕がつけられており、音が出せない環境でも視聴できるようにしているところも特徴です。

 

VIVIEN社

動画広告の活用は日本だけではありません。
韓国の下着メーカーであるVIVIEN社では、20代や30代をターゲットとした動画広告をFacebookで配信。
この動画の特徴として、商品やブランドのPRをせずに、ターゲットユーザーを魅了することだけを目的としたことが挙げられます。

結果として、20代や30代女性に若年層向けの下着というブランドイメージを与えることに成功
コンバージョン率はキャンペーン開始時よりも1.7倍になりました。

 

P&G社

P&G社では、インドでの女性差別を無くすことを目指した動画広告を作成。
社会問題に対して共感を呼ぶメッセージで多くの女性から支持され、ブランディングに成功しました
その上、世界最大級の広告賞であるカンヌ・ライオンズにて、性差別や偏見に対する問題提起で社会に貢献した広告が称されるグラス部門のグランプリを獲得。
インドだけではなく、世界中で高く評価されました。

 

動画広告を作る際のコツ

実際に動画広告をつくる際には、以下のようなコツがあります。

  • 必要な情報を整理することから始める
  • 広告の内容に応じて動画の種類を決める
  • 冒頭に力を入れる
  • テロップをうまく使う
  • 実際のデバイスで確認する

コツを踏まえることで、質の高い動画広告を作れるでしょう。

必要な情報を整理することから始める

動画広告を作る際には、まずどのような情報が必要なのか整理することから始めましょう。
いくら多くの情報を伝えられるからといって、何でもかんでも情報を詰め込めば良いというわけではありません。むしろそのようなことは、結果として一番伝えたいことがわらなくなってしまい、あまり良い効果を得られません。

まずは動画広告で伝えたい情報を整理し、その中から特に伝えたいものに絞りましょう
1つに絞ることで、視聴者としても何を伝えたい動画なのか把握しやすくなります。
また、伝えたいターゲットも設定しやすくなるでしょう。

広告の内容に応じて動画の種類を決める

実写動画やアニメーション動画など、動画にはさまざまな種類があります。それぞれ特徴が異なるため、広告の内容に応じて動画の種類を決めましょう。
例えば実際の商品をPRしたい場合には、リアリティを伝えられる実写動画がおすすめです。一方でクラウドサービスのような目に見えない商品をPRしたいのであれば、実写動画よりもわかりやすく伝えられるアニメーション動画が向いています。

冒頭に力を入れる

動画広告を作る上では、冒頭が重要です。
理由は、冒頭次第で視聴者が興味を持って見てくれるかどうか左右されるためです。
そのため、冒頭にインパクトのある演出をするといった工夫で、視聴者が興味を持ってくれるような動画広告を作りましょう。

テロップをうまく使う

テロップも動画広告を作る上では重要であり、基本的には多めにつけておくのがおすすめです。
理由としてテロップがあると、電車の中やタクシーの中といった音が出しにくい空間で視聴しても、どのような動画なのか把握しやすくなるためです。
例えば別の項目で紹介した事例ならば、株式会社カオナビや日本マクドナルド株式会社の動画がこのコツを活かしています。

実際のデバイスで確認する

動画広告が完成したら、実際にスマホやPCなどで確認してみましょう
動画によっては、「PCだと見やすいのにスマホだと見にくい」といったことが生じるかもしれません。
基本的に動画を作る際は、配信したいデバイスに応じて考えるようにしましょう。
例えばスマホ向けの場合、縦型の動画を作ることでわざわざ横向きにして視聴する手間を省けます。

 

動画制作のスキルはChapter Twoで学ぼう!

今回は、動画広告のメリット・デメリットや実際の事例、作る際のコツを解説しました。
動画広告にはメリットとデメリットがそれぞれあり、実際に取り入れている企業も複数あります。
そのため、この機会に動画広告を配信してみてはいかがでしょうか。

なお、「Chapter Two」では動画制作に欠かせないスキルや知識などを学ぶことができます
動画クリエイターを目指している方にも向いているため、自分で動画広告を作ってみたいのであれば、ぜひ「Chapter Two」の受講を検討してみてください。

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