Webデザインは時代のトレンドによって変化します。
そのため流行に遅れたデザインのままWebサイトを運営し続けていると、顧客が訪れなくなり収益にも悪影響を及ぼします。
Webサイトをつくる上でトレンドを抑えることは、業務のひとつとも捉えられるほど重要です。
本記事では、2022年以降トレンドとなるWebサイトの特徴を解説します。
紹介している特徴や、今後流行る可能性のあるWebサイトも紹介しているため、ぜひ最後まで読んでみてください。
Webデザインのトレンドを抑える前に意識しておくこと
Webデザインのトレンドを抑える前に意識しておくことがあります。
それはWebサイトがトレンドを抑えていて、ユーザーファーストになっているかという点です。
それぞれ具体的に解説します。
ホームページは定期的にリニューアルが必要【トレンドが変わる】
ホームページは定期的にリニューアルが必要です。
なぜならトレンドが変わってもサイトが古いままだと、サイトへの訪問者が減ってしまうためです。
サイトに訪れる人が減ってしまうと収益にも影響するため、定期的にリニューアルさせる必要があります。
リニューアルする時期は、一般的には3〜5年程度といわれています。
Web業界ではユーザーの求めているものや、販売戦略の変化が3〜5年で変化するためです。
現在のWebサイトデザインのトレンドはUX
UXとは「User experience」の略で、ホームページやWebサイトに訪れた人がどのような体験をするかを表現した言葉です。
近年ではWebサイトを閲覧した人が、商品やサービスに対してどのようなイメージをもつのかといった「顧客体験」が重要視されています。
顧客体験のあるWebサイトは、ユーザーの満足度が高いため再び訪れてくれる可能性が高いです。
Webサイトにおける顧客体験とは、デザインの変化やゲーム性を含んでいてユーザーが楽しめる要素があることです。
他には読み込み速度が速く、ストレスの少ないサイトもUXの高いサイトと評価されます。
今後はUXがますます意識され、ユーザーの興味がそそられるようなWebサイトが求められるでしょう。
ユーザーファーストのデザインが大事
UXデザインが強いWebサイトは大事ですが、ユーザーファーストでなければ意味がありません。
体験できるWebサイトが主流といっても、製作者のひとりよがりでは訪問者はすぐに離脱してしまいます。
Webサイトに訪れた人にとって、欲しい情報にすぐ辿り着けるようなわかりやすい設計になっていることが重要です。
商品を買うまでのプロセスがわかりやすく、ストレスの少ないWebサイトはユーザーファーストでありUX性のあるWebサイトといえるでしょう。
Webサイトを作成するときは、UXとユーザーファーストを共存させましょう。
UXのトレンドを抑えたWebデザインの特徴とは
トレンドを抑えたUXデザインの特徴を解説します。
ポイントは3つあります。
- パーソナライズされている
- スクロールテリング
- 没入体験
それぞれ具体的にみていきましょう。
特徴1.パーソナライズされたユーザー体験【近年のトレンド】
パーソナライズとは、ユーザーそれぞれに欲しいであろう情報を提案するシステムです。
近年ではパーソナライズ機能が進歩しています。
たとえば YouTubeの関連動画やAmazonのオススメ商品などは、あなたが観た動画や検索した商品の情報から予測して提案しているのです。
パーソナライズされると、ユーザーは観たかった動画や欲しかった商品がすぐに手に入ります。
欲しい情報にすぐにアクセスできることで、ユーザーのストレスも減ります。
パーソナライズされた顧客体験はUXを高めてくれるため、今後のWebサイトにおいて重要な要素です。
特徴2.デザインがスクロールテリングに移行【動くWebサイト】
スクロールテリングとはWebサイトをスクロールすることで、コンテンツの説明や物語がアニメーションにより動き出して展開されていく技術のことです。
ユーザーはスクロールすることで、次々と繰り広げられる写真や文字を楽しみながら閲覧可能。
見ているうちに、ユーザーは商品やサービスに夢中になっていきます。
代表的なサイトだと、AppleのWebサイトが挙げられます。
また、コンテンツにストーリーをもたせ、スクロールテリングを組み合わせることも大切です。
ページのスクロールを繰り返していくと物語に引き込まれていき、購入へとつながるケースもたくさん。
ストーリーで惹きつけて共感を呼びたいWebサイトや、図解で解説する体験型のサイトには有効です。
まだスクロールテリングを使用したWebサイトは少ないですが、今後ますます増えていくでしょう。
特徴3.デザインの新トレンド「没入体験」が登場
UXデザインでとても重要なのが、没入感を与えることです。
先ほど説明してきたパーソナライズやスクロールテリングは、顧客を没入させる仕組みになっています。
SNSで没入体験を取り入れているのが、TikTokやInstagramのショート動画などです。
次々と短い動画が登場するため、時間を忘れて観てしまいます。
こうした没入体験がUXのトレンドとなっています。
トレンドを意識したデザインを作るときのポイント3つ
トレンドを意識したデザインを作るときのポイントは3つあり、すべてに共通するのがストーリー性と共有体験です。
これから紹介するポイントを抑えて、トレンド力の高いWebサイトを作ってみてください。
ポイント1.サービスのストーリーや理念を伝える【Webデザインで伝える】
ひとつめのポイントは、サービスのストーリーや理念を伝えることです。
ストーリーは人を惹きつけます。
商品やサービスの失敗談や歴史を解説することで、共感を与え愛着が生まれます。
共感を通して商品・サービスを購入してもらうと、長期的なファンになってもらえることがあるのでWebサイトにはストーリーや理念を掲載する会社が増えています。
ポイント2.情報を減らす【Webデザインの基礎】
情報を減らすと、メッセージがしぼられます。
「情報を減らしてしまうと買ってもらえない」と考える方もいますが、広告の世界では「ワンメッセージ」が重要といわれています。
情報量が多い現代では本当に伝えたいことを消費者に届けることで、購入へのプロセスを踏んでもらえるのです。
たとえば、掃除機で有名なダイソンの羽がない扇風機の広告メッセージは「羽がない、つまり安心」のみです。
ワンメッセージを作るには顧客を理解し、本当に伝えたいことを洗い出す必要があります。
勇気のいる作業ですが、そのワンメッセージだからこそ商品の価値が届けられます。
ポイント3.デザインの中に共有できる体験があるか
最後のポイントは、顧客がデザインの中で共有できる体験があるかが大切です。
共有できる体験とは、先ほど解説したスクロールテリングを使ってユーザーを巻き込む仕組みやゲーム性などがあり、喜びや驚きを共有できることです。
加えてWebサイトでの体験だけでなく、リアルなオフ会やコミュニティも重要視されています。
Webサイトがオフラインの出会いにつながる架け橋となり、そこから商品やサービスを体験してもらうのが今後のWebサイトの役割であり、主流でしょう。
2022年以降にトレンドとなるWebデザインサイト
2022年以降にトレンドとなるWebデザインのサイトは以下のとおりです。
- ストーリー性のあるデザイン
- インクルーシブWebデザイン
- One pageのWebデザイン
それぞれ具体的に解説します。
トレンドはストーリー性のあるWebデザイン
スクロールテリングを活用し、商品やサービスの紹介やコンセプトをストーリーで解説するWebサイトはトレンドになるでしょう。
歴史のある会社や、イメージ戦略で顧客を獲得したい企業には向いているWebサイトです。
単調なストーリーになると、顧客は離脱してしまいます。
商品やサービスを作るまでの苦労や思いを、起伏のあるストーリーにのせて届ける必要があります。
インクルーシブデザイン【新トレンド】
インクルーシブデザインとは、デザインを制作する中でターゲットから外されてしまう人たちまで巻き込むデザインです。
たとえば以下のような人たちです。
- 高齢者
- 障がい者
- 外国人
インクルーシブデザインは高齢者や障がい者をターゲットにしたデザインではなく、多くの人に訴求するためのデザインにすることがコンセプトです。
誰にでもわかるWebサイトを制作することで、今まで顧客にならなかった層にもアプローチできます。
今後日本は高齢者や外国人の数が増えるため、インクルーシブデザインは増えていくでしょう。
One pageのWebデザインサイト【長く生き残るトレンド】
One pageとは、1ページに仕上げているWebサイトのことです。
現代はユーザーが一度に拾う情報量が増えているため、集約したWebサイトが求められています。
One pageであればスクロールして進んでいくだけで、購入したい商品や欲しかった商品情報を獲得できます。
他のページに移動することもなく、シンプルでわかりやすいため人気です。
Webデザインのトレンドを抑えて人気の高いサイトを作ろう
Webデザインのトレンドを抑えることはサイトの収益にもつながるため、Webサイトを制作する際は意識してみてください。
では、最後にまとめです。
- Webデザインのトレンドは変化するため、定期的にリニューアルが必要
- 近年のトレンドは顧客体験を意識したUXデザイン
- UXデザインはパーソナライズやスクロールテリング・没入感がある
- UXデザインを捉えたサイトにはストーリー性や少ない情報量・共有体験が必要
- 今後はますますUXデザインが主流となる
これからWebデザイナーを目指す方は、トレンドを抑えておく必要があります。
ぜひ今回の記事でWebサイトのトレンドの傾向を知り、制作のヒントにしてみてください。
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