動画編集を学び始めたけど、専門用語が多く使われており、さっぱり意味がわからない。
知らない単語だらけで、学習を進めたくても都度止まって悩んでしまう。
こんな悩みはありませんか?
本記事では、動画制作や編集の現場でやりとりをする際に知っておきたい必須用語をまとめました。
動画編集で使われる用語を把握すると、クライアントやチームのメンバーの指示が理解しやすくなり、学習や仕事がスムーズになります。
用語が使われる場面ごとに紹介します。
目次 表示
動画の規格に関する用語
1.アスペクト比
アスペクト比とは、画像の横と縦の比率です。解像度から計算できます。例えば、テレビの日本規格ハイビジョンの画面サイズ(アスペクト比)は、16:9です。
アスペクト比の異なる画像を表示すると、昔の番組(アスペクト比4:3)をテレビに映したときのように、不自然な余白ができます。
2.ビットレート
1秒間の動画が何ビットで作成されているかを表しており、特定の時間内で使われているデータ量のこと。
ビットレートの大きい動画はスペックの低いパソコンでは処理が仕切れないこともあります。
3.フレームレート(FPS)
1秒間に何枚の写真が並べられているかを指し、24,30,120などがあります。
数字が大きいほど動画がスローモーションになってもスムーズになります。
4.拡張子
拡張子とはファイル形式を識別するための末尾につけられる文字列のことです。
「.mov」「.avi」「.wmv」などのように、ファイル名の後ろにつけられる文字列のことです。拡張子を見れば、ファイルの種類がわかるようになっています。
5.解像度
動画各フレームに含まれているピクセルの数を表し、解像度が高いほど美しい映像となります。
6.コーデック
コーデックは動画データと音声データを圧縮・変換・復元するプログラムのこと。
書き出した動画のコーデックに対応したプログラムがインストールされていないパソコンでは動画の再生を行うことができません。
コーデックはエンコードを行った状態のことを指します。
7.エンコード
エンコードとは、動画のデータを一定の規則に基づいて圧縮・暗号化し、別の形式に変換すること。
動画編集がすべて終わった後に動画データと音声データを圧縮して変換する作業のことです。
動画編集で使う用語
8.プロジェクト
動画編集ソフトで、動画や音声など色々なデータが入っているファイルのこと。
保存するとパソコン上に格納され、あとから取り出すこともできます。
9.シーケンス
動画編集の素材を並べる場所。
料理で例えるとまな板にあたり、この中に動画編集に必要な素材を入れて編集作業を行います。
10.カット
動画の不要な部分をを切り取り2分割にすることを指します。
別の素材を動画の間に差し込んだり、中間部分を削除したいときにも必要な作業です。
11.トリミング
動画の冒頭と最後の部分を切り取ること。
どの地点からどの地点までを切り出すか、始点・終点を選択すると、指定した箇所だけが残り、不要な部分が削除されます。
12.ジャンプカット
動画の連続性を無視して、ショット同士を直接繋ぎ合わせる方法。
視聴者には時間が突然ジャンプしたように感じられます。
13.リップル
カットして動画と動画の間が空いてしまった場合、その空白を埋めることを、リップルを削除すると言います。
14.エフェクト
動画データと音声データに特殊効果をプラスすること。
エフェクトを追加することで、動画のクオリティを高めることができます。
15.ワイプ
画面上にメインの動画とは別の小さな小窓を表示させ、そこで別の動画を再生するようにする編集方法。
よくテレビ番組で用いられる方法で、メインの映像と同時進行で他の映像を流すことができます。
16.クロップ
動画の不要な部分を切り抜き、画面内のシーンを拡大させること。
トリミングとは違い、再生時間をカットするのではなく、動画の画面上で不要な部分だけを取り除くことを指します。
17.マスク
動画の一部を表示させたくない時、画面上で選択する範囲のこと。
例えばボールが宙に浮いているように見せるため、持っている手を消すシーンでは、写っている手をマスクすると言います。
18.テロップ
動画上に名前を入れたり、文字を書いたりすること。
字幕とも呼ばれ、テレビ番組やYoutube、TikTokなどで幅広く使われる動画編集の基本的なスキルの一つです。
19.SE
SEとは「Sound Effect」の略で、演出の一環として付け加えられる音のこと。
例えば銃声、動物の声、拍手の音、ファンファーレなどがあります。状況を分かりやすくしたり、映像に迫力を出したりすることができます。
20.BGM
「background music」の略で、背景に雰囲気を演出する目的で小音量で流される音楽・音響のこと。
BGMによって演出意図を効果的に補填することができます。
21.クロマキー合成
映像の一部から特定の色の成分を分離し、そこに別の映像を合成する技術のこと。
あらかじめ、青や緑色の背景で撮影した動画を用意し、そしてその動画の背景色の部分を透明にすることで、別の動画を差し込むことができます。
22.カラーグレーディング
動画編集における色調補正のこと。
カラー補正とも呼ばれ、演出したい目的によって明るくしたり、モノクロにしたり、動画や画像の色彩に対して補正を加えて質の高い映像を作り出すことができます。
23.モーショントラッキング
動画内の特定の被写体の動きを読み取り、図形や静止画などを追跡させる機能のこと。
例えば、人物に合わせて吹き出しを追従させるシーンなどで使われます。
24.キーフレーム
動画の始点と終点を指定して、その間を編集ソフトで編集する作業のこと。
キーフレームを設置すると、キーフレームの範囲内で静止画が連続して動いているように見せることができます。
キーフレームを打つと呼ばれることもあり、自由に効果を演出することができます。
モーショントラッキング、キーフレーム、クロマキー合成、カラーグレーディングについてはこちらのFilmoraのページでも、イラストや動画つきで解説されています。
参考 Filmoraのページ
25.レンダリング
4Kの映像など重くてプレビューがスムーズに再生できない時に、再生できるようにする処理のこと。
映像素材やBGMなどをパソコンのソフトウェアやコンピューターで計算し、一つのファイルとして処理することを意味します。
26.露出
絞りとシャッタースピードで決まる映像の明るさのこと。
露出を上げれば、写真の仕上がりは明るくなり、露出を下げると、写真の仕上がりは暗くなります。
エフェクトに関する用語
エフェクトとは動画に特殊効果を加えることです。
様々な種類がありますが、動画編集ソフトのプレビュー機能を利用すると、どのようなエフェクトがかかるかを事前に確認できます。
27.トランジション
動画と動画の繋ぎ目に、場面の移り変わりを分かりやすくすることを目的として効果を加えること。
トランジションの中には主なものとして、フェードイン、フェードアウト、ズーム、ディゾルブなどがあります。
28.フェードイン・フェードアウト
「フェード」は「衰える」「しぼむ」といった意味の英語が由来となる動画編集用語の一つです。
黒色や白色から徐々に映像が見えている状態に移り変わる「フェードイン」と、映像が見えている状態から徐々に黒色や白色に移り変わる「フェードアウト」の2種類があります。
余韻を残したい時や、シーンのスムーズな移り変わりを表現したい時に使用されます。
29.スライド
2つの映像を繋ぎ合わせる際に、左から右、もしくは右から左など映像がスライドして画面に入ってくるように見える効果のこと。
繋ぎ目を分かりにくく編集するとスムーズな場面転換を演出できます。
30.クロスディゾルブ
徐々に切り替わるような効果で、オーバーラップと呼ばれることもあります。
ひとつめの映像が徐々に消えながら、ふたつめの映像が徐々に現れてくるトランジションです。
時間や場所が違う動画同士を繋ぎ合わせる際に分かりやすく演出ができます。
31.グリッジ
動画にノイズや歪み、ストライプの効果を付けるエフェクトのことです。
グリッチを入れることで、ブラウン管テレビのようなノイズ効果が演出できます。
動画の演出の目的に合わせて、カッコよくしたりホラー感を出すこともできます。
32.反転
撮影されたデバイスで画面が横向きになっていても、編集で動画の向きを後から変更することができます。
反転とは、意図しない向きで撮影されてしまった動画の向きを変える編集のことを指します。
33.暗転
動画を切り替える時や、動画を終わらせる時に画面を暗くするエフェクトのことです。フェードイン、フェードアウトと共に使われることが多いです。
以下の記事では動画編集のエフェクトについて詳しく解説し、おすすめの無料ソフトも紹介しています。
まとめ
動画編集に関する用語は、ジャンルが幅広く、数多くの専門用語が存在します。
また、場面や案件、役割によって使用する用語は異なります。
一度に全部覚えようとするのではなく、得意な分野の用語から覚え、実際にソフトを使って手を動かしながら覚えることがおすすめです。
基礎用語を把握すると、クライアントと円滑なコミュニケーションを取るだけでなく、チームで案件を回す場面にも役立ちます。
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