今回の記事では、「グラフィックボードとはどんなパーツなのか、動画編集におけるグラフィックボードの役割、動画編集用グラフィックボードおすすめ3選」に関して詳しく解説します。
これから動画編集を始める初心者がぶつかる壁として「どのようなPCが動画編集に最適なのかが分からない」が挙がります。
動画編集用PCという観点から重要なPCパーツであるグラフィックボード(GPU)選びが極めて重要なので、本記事を参考に自身に最適なGPUを選んでみましょう。
グラフィックボード(GPU)ってどんなPCパーツ?
まず初めに、グラフィックボード(以下GPU)とはどんなパーツなのかを解説します。
GPUは、基本的に映像の出力を担っているパーツで、映像出力やエンコードで高い負荷のかかる動画編集において必要なパーツです。
PCはCPUのみでも動きますが、動画編集などの負荷が高い作業になると、CPUの機能では追い付かず、PCが極端に重たくなったり、場合によってはフリーズする可能性もあります。
そこで登場するのが、映像処理に特化したGPUです。
十分な性能のGPUを搭載することで、動画編集ソフトがスムーズに動作すると共にエンコード(編集した映像の変換や圧縮)の時間が大幅に短縮されます。
デスクトップPCなら対応ソケットに後から付け足すことも可能で、ノートPCは構造上後からGPUをつけるのは難しいです。
動画編集におけるグラボ(GPU)の役割とは?
PCには大きく分けて2つの処理装置が搭載されています。
・CPU
・GPU(グラフィックボード)
基本的に、CPUでは情報演算を、GPUで映像の出力などの処理を行っていて、動画編集の場合は、
・動画編集ソフトの立ち上げ、処理、操作などをCPUが処理
・動画のレンダリング(映像出力)、エンコードをGPUが処理
大まかに分けて、上記のような役割分担で動いています。
動画編集におけるGPUの役割は映像出力やエンコードで、簡単に説明するとCPUのみの場合に比べて動画編集作業がスムーズになります。
GPU(グラフィックボード)があることでどんな効果があるの?
GPUを搭載した場合、搭載してない場合に分けて簡単な表にまとめてみました。
GPU有りの場合 | GPU無しの場合 |
編集動画がスムーズに再生 | 編集動画がかくつく場合がある |
操作がスムーズになる | 操作がもたついてストレスに |
エンコード時間が圧倒的に短い | エンコードに時間がかかる |
表で分かりやすく解説しましたが、大まかに言えばGPUがないことによって動画編集時の
・作業ストレス
・かかる時間
が増大します。
動画編集をこれから学びながら実践する方は、学校に通いながら、仕事をしながら時間の限られた環境で学び、作業する場合がほとんどです。
仕事終わりに学習コンテンツを見ながら動画編集をすると、画面がカクカクで作業し辛かったり、編集した動画のエンコード(指定したファイル形式で保存の認識で問題ありません)に時間がかかると多大なストレスになります。
「スムーズに動画編集を学び、実際に動画編集する」ことを考えると、やはりGPUを搭載したPCの仕様が好ましいです。
自分の求めるレベルのGPU(グラフィックボード)搭載モデルを選ぼう
PCパーツ、特にGPUを選ぶ際には「自身も求めるレベル、他のパーツとのバランス」が重要になります。
ここではソフトや作業における負荷、他パーツとのバランスに関して解説します。
使用ソフト、動画編集作業における負荷の違い
まず、自分がどんなソフトを使用してどんな動画編集をするのかを把握しておきましょう。
主要である2つのソフトを例に表を作りました。
Premire Pro | After Effects |
比較的負荷は軽め | 負荷高め(複雑な編集をすると更に高い) |
推奨スペックも低め(Nvidia GTX1660など) | 推奨スペックも高め(Nvidia RTX2060以上あれば良い) |
使用ソフトに加えて、動画編集の度合いに応じて負荷が変わってきます。
例えばAfter Effectsでバリバリ色んなエフェクトを入れるような編集をしたいなら、CPUのみではプレビュー画面が毎回カクつく可能性があります。
ビジュアルの演出をつくる動画編集において、肝心なビジュアルがスムーズに表示されないのは大きなデメリットです。
グラフィックボードにおける、他のパーツとのバランス感について
例えば、CPUをIntel Celeronのような低価格モデルを搭載しているのに、GPUはNvidia RTX3070などを搭載すると、GPUがCPUの性能を遥かに超えて、非常にバランスの悪い構成になります。
バランスの悪い構成の問題点をまとめます。
・CPUがオーバースペック:GPUの処理が追いつかない
・GPUがオーバースペック:CPUが遅くて余ったGPU性能が無駄
CPU→GPUの順番での処理になるのですが、どちらかの性能が低いと、片方のパーツは性能が余ってしまうもしくは追いつかない状況になります。
お金をかけて良いグラフィックボードを買っても、搭載するPCのCPU性能が低いと無駄になるので注意が必要です。
【レベル別】動画編集用GPU(グラフィックボード)おすすめモデル3選
コスパ重視、最低限の性能のGPUのPCが欲しいなら
・Intel Corei5(第10以上など最新世代モデル)
・Nvidia GTX1660super
元はコア数が少なく、マルチスレッド性能が要求される動画編集においては弱かったIntel Corei5シリーズですが、最新世代(URLは12世代)は6コア12スレッドなどマルチスレッドにも強くなりました。
AfterEffectsは必要スペックがクアッドコア(4コア)、推奨スペックが8コアとなっていて、6コア12スレッドで最大4.40Ghzとシングルスレッド、マルチスレッド性能共に優れたCPUと言えます。
Nvidia社のGeForce GTX1660 SUPERは、GPU性能が極めて重要なゲーミングPCモデルにおいてもコスパモデルに搭載されている事例が多く、動画編集においてもGeForce GTX1660 SUPERを搭載すれば最低限は問題ありません。
ここで紹介したGPUよりグレードの低い物も存在しますが、極端に妥協してPCを選ぶと、「折角お金を払ったのに快適じゃない」可能性があります。
これがあれば間違いなし、動画編集おすすめモデル
・Intel Corei7 12700
・Nvidia GeForce GTX 1660 SUPER
コスパ重視モデルではマルチスレッド性能が微妙だったCPUをCorei7 12700にグレードアップ、12コア20スレッドの優れたマルチスレッド性能は比較的負荷の高いAfterEffectsの推奨スペックを超えています。
GPUは安定のNvidia GTX1660superを搭載することで、動画編集作業をよりスムーズにします。
これがあれば何でもできる、ハイスペックGPU搭載モデル
・Intel Corei7 12700
・Nvidia GeForce RTX3060
CPUはマルチスレッド性能に優れたCorei7 12700を搭載、GPUにNvidia最新世代のミドルスペックモデルであるGeForce RTX3060を搭載することで、動画編集に必要な性能「マルチスレッド×快適なレンダリング、エンコード」を満たした構成です。
動画編集ではGPUよりもCPUが重視される観点から、GPUはミドルスペックモデルをご紹介しています。
これ以上のGPUを搭載したPCを手に入れればまさに敵なしです。
まとめ
今回の記事では、「GPUとはどんなパーツなのか、GPUを搭載するメリット、おすすめGPU搭載モデル3選」に関して解説しました。
現在GPU価格が高騰していて、非常に価格が高くなっています。
ご紹介モデルはBTOですので、「自作、メーカー物を購入」に比べてもコスパが良いのですが、それでも動画編集の初心者には手が出しづらい価格帯でしょう。
「いきなりPCの購入は厳しいけど動画編集を学びたい」
「実際にPCで動画編集をしてみてから、購入の検討をしたい」
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