モーショングラフィックスとは文字やイラストに動きや音をつける表現手法です。多くの情報を分かりやすく伝えることができるため、動画制作などに用いられます。。
今回はそんなモーショングラフィックスの作り方や作成のコツ、使えるテンプレートを分かりやすく紹介します。
モーショングラフィックスとは
モーショングラフィックスとは、動画広告やSNS、テレビCMやオープニングなどのさまざまな場面で活用されている手法で、動きを加えたイラストや実写、テキストを組み合わせた映像を指します。
伝えたいメッセージにマッチしたイラストやデザインにモーションを加えることで、より伝わりやすい映像を作ることができるのです。
モーショングラフィックスの活用例
モーショングラフィックスの主な活用シーンは次のとおりです。
- YouTube動画のオープニングタイトル
- CM
- 教育現場での活用
- プロジェクションマッピング
モーショングラフィックスの活用例として分かりやすいのがAppleのモーショングラフィックスです。
Appleのモーショングラフィックスはお手本のような作品で、慣性や重力などをアニメーションで表現しながら製品の紹介を行っています。
auでは、auの新料金システム『povo』のCMでモーショングラフィックスを活用しており、数字やグラフを効果的に伝えることで、よりユーザーにとって分かりやすい映像にしています。
https://www.youtube.com/watch?v=o-oQsDL23fE&feature=emb_imp_woyt
他にも、タクシーや電車内のディスプレイ広告や街頭のデジタルサイネージを活用した動画広告など、モーショングラフィックスの活用場面は広がっています。
2020年に行われた東京オリンピックでもスポーツ競技を表すピクトグラムに動きを付けて「動くスポーツピクトグラム」が作られたことでも話題となりました。
モーショングラフィックスのメリットデメリット
モーショングラフィックスのメリットとデメリットは次のとおりです。
【モーショングラフィックスのメリット】
- 情報を分かりやすく伝えることができる
- ユーザーに与える印象が強い
- 表現の幅が広がる
モーショングラフィックスはテキストや写真などに動きや効果音を付けることで、よりメッセージ性の強い動画を作成することができます。
また、モーショングラフィックスは静止画と比べるとユーザーに与える印象が強く、表現の幅が広がるというメリットもあります。
【モーショングラフィックスのデメリット】
- 静止画より作成に時間がかかる
- ストーリー性が弱い
- テレビアニメのような複雑な動きは作れない
モーショングラフィックスは視聴者の印象に残りやすい、より分かりやすく伝えられるなどのメリットがありますが、静止画を作るよりも作成に時間がかかるというデメリットがあります。
モーショングラフィックスは1からイラストを描き、写真を利用する場合はその写真に動きを付けたりなどの編集作業に時間を要します。
また、実写ではないためドラマのようなストーリー性の強い作品に仕上げることは難しく、ストーリー性の強い作品を作ることにはあまり向いていないと言えるでしょう。
モーショングラフィックスの作り方
次に、モーショングラフィックスの作り方について紹介します。
- 目的を明確にする
- ストーリーや構成を考える
- デザインを決める
- 素材やテンプレートを探す
- ソフトを利用して編集する
それでは、手順に沿って確認していきましょう。
目的を明確にする
モーショングラフィックスを作るときは、まずは目的やねらいを定めることが大切です。
実際に作る動画は何が目的なのか、ユーザーに何を伝えたいのか、動画を視聴したユーザーにどのようなアクションを起こしてもらいたいのかを明確にしましょう。
この時点で目的が明確でないと、思うように成果が得られずに無駄な労力を使うこともあるため注意してください。
ストーリーや構成を考える
ユーザーに伝えたいメッセージが決まったら、ストーリーと構成を考えましょう。
全体の構成案を一度作成し、それに合わせて絵コンテを作成するとよりイメージ化しやすいです。
この構成はこれから作成する軸になりますので、慎重に作成するようにしましょう。
デザインを決める
次に、具体的なデザインを作ります。
この時に意識してほしいのが、全体の色味や世界観を統一することです。
デザインテーマを決めて、それにあったイラストや表現、エフェクトを選ぶと、クオリティの高い動画を作ることができます。
初めての人は、カラーパレットなどを利用すると、適切な配色などのイメージがつきやすいでしょう。
カラーパレットとは、ィスプレイに表示させる色の組み合わせを定義した情報のことで、各色の組み合わせを登録することで効率的に処理/作業ができます。
Webデザインなどで利用することが多いですが、適切な配色を確認するときにはおすすめです。
素材やテンプレートを探す
次に、動画で使う素材やテンプレートを探しましょう。
また、画像編集ソフトを使って自分で作成したり、プロに撮影を依頼するのも効果的です。
フリー素材やテンプレートを提供しているWebサイトもありますので、上手く活用してください。
動画編集ソフトを利用して編集する
最後に、モーショングラフィックスを動画編集ソフトを用いて編集します。
用意した素材やテンプレートを利用して動画を繋ぎ合わせ、加工しましょう。
この時に、素材やテンプレートだけでなく音楽や効果音、ナレーションなどを組み合わせることでよりクオリティの高い動画を作ることができます。
モーショングラフィックスを作るときのコツ
次に、モーショングラフィックスを作る時のコツを紹介します。
- 知識やスキルを身につける
- 他の動画をマネする
- ストーリーをビジョン化しておく
それでは、それぞれ確認していきましょう。
知識やスキルを身につける
モーショングラフィックスを作成するためには、動画編集ソフトやアプリが使えなければいけません。
全て外注する場合でも効果的なアニメーションの動かし方やエフェクトの種類などを知っておけば指示が出しやすく、自分で作業する手間もかかりません。
また、メッセージ性を伝えるためにもエフェクトを多用するのは避けましょう。
動画編集ソフトやアプリを使いこなせれば、さまざまな場面で活用できますので、これを機に動画編集ソフトの使い方をマスターしましょう。
〇こんな記事もおすすめ
【2022年最新】初心者におすすめの有料・無料動画編集ソフト5選!
他の動画をマネする
モーショングラフィックスを作成する場合、初心者がいきなりクオリティの高い動画を作ることは難しいです。
どんな動画がユーザーの目に留まるのか、自分が作成したいモーショングラフィックスに近い動画を見つけて参考にすることで、クオリティの高い動画を作ることができます。
モーショングラフィックスの動画をたくさん見てイメージを固めることも大切です。
ストーリーラインを事前に考える
モーショングラフィックスを作成する時は、ストーリーを事前に固めておくことが重要です。
どういう順番で伝えたいのか、大切なポイントが何かについて、事前に整理したうえで目的に沿った動画構成で進めていくことが大切です。
制作を依頼する場合でも、あらかじめストーリーを考えておけば制作を担当する担当者にも伝えやすく、動画にも上手く反映されやすいです。
モーショングラフィックス作成に使える便利なテンプレートサイト
モーショングラフィックス作成をする時に、素材を入れ替えてそのまま使用できるテンプレートなどがあれば非常に楽に作ることができます。
モーショングラフィックス作成に使える便利なテンプレートサイト2サイトを紹介しますので、モーショングラフィックス作成に活用してください。
Adobe Stock(アドビストック)
出典:https://stock.adobe.com/jp
Adobe Stockは2億点を超えるプロ向けの写真、動画、イラストが無料で使える素材サイトです。
無料で使える素材には制限がありますが、ビデオや3D素材も豊富で商用利用もできるため簡単に動画に使うことができます。
また、検索機能に優れ、欲しい素材がすぐ見つけることができる点やAdobe Creative Cloudのソフトとの連携が可能な点などの魅力です。
Pixabay(ピクサベイ)
出典:https://pixabay.com/ja/
Pixabayは多くのクリエイター達による、2.700万点以上の高品質な画像・動画素材が無料で使用できる素材サイトです。
どの画像・動画も商用利用可能で、クレジット表記も不要です。
世界中のユーザーが投稿した素材をダウンロードすることができ、ほとんどの素材が複数のサイズを用意しており、VGやAIにも対応しています。
モーショングラフィックスの作り方をマスターして使いこなそう!
今回はモーショングラフィックスの作り方や作成のコツ、使えるテンプレートなどを初心者にも分かりやすく紹介してきました。
モーショングラフィックスは情報を分かりやすく伝えたり、伝えたいメッセージを強く印象づけることが可能です。
動画広告で多く使用されていますが、さまざまな場面で活用することもできます。
クオリティの高い動画を作りたい人は、モーショングラフィックスの技術を習得して、より請求力や目的を叶えられるようにしましょう。